上部消化管内視鏡検査
(胃カメラ)

当院の胃カメラ検査の特徴

①鼻からの内視鏡検査が可能
当院では鼻からカメラを挿入する経鼻内視鏡検査を行っております。鼻からカメラを入れる場合は、舌の根本を通らないため吐き気やえずきを引き起こしにくく苦痛をおさえることができます。
今まで口からの検査しか受けたことがなく、つらい思いをした方は鼻からの検査をお勧めいたします。鼻からのカメラに抵抗がある方には、従来通り口からの観察も行っておりますので診察時にご相談ください。
※抗血栓薬や抗凝固薬など血液をさらさらにするお薬を内服中の方は、出血する可能性があるため口からの検査となります。
②早朝の検査(8時30分~)、土曜の検査が可能
朝の8時30分から検査を行っておりますので、出勤前に検査を受けて頂くことが可能です。また、仕事や家事、育児などが忙しく平日に検査を受けることが難しい方のために、土曜日も検査を行っております。
③ご希望に応じて鎮静剤を併用する苦痛をおさえた検査
過去の検査で吐き気やえずきを引き起こした経験があり不安が強い方に対しては、ご希望に応じて鎮静剤(ウトウトするお薬)を使用した検査を行います。
患者様の年齢にあわせて適切な量の鎮静剤を静脈から注入することで、「眠っているのと同じ状態」で検査を受けていただくことができます。
※鎮静剤を使用する場合は、安全の観点から検査当日の運転を控えていただいております。徒歩もしくはご家族による送迎、公共交通機関をご利用のうえご来院をお願いいたします。
このような方は当院での胃カメラ検査をおすすめします
  • 胃がん検診をうけたい
  • バリウム検査で異常を指摘された
  • ピロリ菌に感染しているか心配
  • ピロリ菌の感染を指摘された
  • 過去にピロリ菌を除菌したが、しばらく胃カメラ検査を受けていない
  • 前回の胃カメラ検査がつらかった
  • 逆流性食道炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の既往がある
  • 自身もしくはご家族に食道がん、胃がんの既往がある
  • おなかの痛みや不快感、胸やけといった症状がある
  • 喉や胸につかえ感がある
  • 黒い便や貧血がある
胃カメラ検査で発見することができる病気

胃カメラ検査では胃の病気のほか、咽頭や食道、十二指腸の病気を見つけることができます。

  • 急性胃炎、慢性胃炎
  • 胃がん
  • 胃潰瘍
  • ピロリ菌感染
  • 胃ポリープ
  • 胃リンパ腫
  • アニサキス症
  • 十二指腸潰瘍
  • 十二指腸がん
  • 咽頭がん
  • 食道がん
  • 逆流性食道炎
  • バレット食道
  • 食道裂孔ヘルニア
  • 食道静脈瘤など

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)の流れ

  1. ご予約

    当院の胃カメラ検査は原則予約制となります。症状のある方は事前に外来を受診いただき、診察後にご予約と検査の説明を行っておりますが、ご希望に応じてお電話でのご予約・説明も可能です。
    緊急性がある方に関しては、条件が整った場合において当日の検査も行っております。

  2. 検査前日

    前日の食事制限はありませんが、21時頃までに夕食を済ませてください。

  3. 検査当日

    朝食は食べずにご来院ください。水分は検査の1時間前までであれば、水もしくは白湯にかぎり飲んでもかまいません。
    降圧剤、抗不整脈薬などのお薬は朝6時までに服用してください。糖尿病のお薬は、朝は服用しないでください。

    ※鎮静剤を使用する場合は、安全の観点から検査当日の運転を控えていただいております。徒歩もしくはご家族による送迎、公共交通機関をご利用のうえご来院をお願いいたします。

  4. ご来院後の流れ

    受付
    受付に診察券、保険証、検査同意書をご提出ください。
    ※検査前にのどの麻酔を使用するため、過去に歯科や内視鏡検査前の麻酔でアレルギーの経験がある方は、事前にスタッフまでお申しつけください。
    検査前
    胃の中の泡を消す消泡剤を飲んでいただき、ゼリー状もしくはスプレー状の薬剤を使用してのどの麻酔を行った後、マウスピースを加えた状態で検査台に横になっていただきます。
    鼻からの検査の場合は、鼻出血や疼痛が出にくくなるように鼻の粘膜血管を収縮させるスプレーをまず行い、スコープと同じ太さの柔らかいチューブを5分程度鼻に入れて、検査が円滑に進むように準備します。
    ※鎮静剤を使用する場合は、静脈注射用の血管確保と酸素投与、血圧・血中酸素測定を行います。
    検査
    食道、胃、十二指腸をくまなく観察します。
    病気を見つけた場合には、必要に応じて組織の一部を採取する生検を行います。検査時間は5分~10分程度を見込んでおります。
    検査終了後
    検査終了後は、検査画像をお示ししながら検査結果を説明致します。なお、組織の一部を採取した方は検査結果がわかるまでに1~2週間かかりますので、後日改めてご来院いただき結果を説明いたします。
    ※鎮静剤を使用した方は、リカバリールームで1時間ほど安静にしていただいてから、検査結果を説明いたします。
  5. ご帰宅後

    検査直後はむせやすくなっていますので、飲水・飲食を避けてください(うがいは構いません)。検査から1時間ほど経ちましたら、まずは少量のお水を飲みこみ、むせがないことを確認してください。むせることがなければ、食事が可能となります。

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ検査)にかかる費用

検査費用は、前投薬の内容、生検による病理診断の有無で大きく異なります。
胃カメラ検査の場合は、健康保険3割の自己負担で5,000~14,000円程度かかることが多いです(胃カメラ検査費用のみであり、別途診察料や処方料、鎮静剤使用料が加わります)。1割負担の方は上記金額の1/3が目安となります。

※料金は消費税込みです。

検診項目1割負担3割負担
胃カメラ検査(観察のみ)2,000円前後5,000円前後
胃カメラ検査+病理組織検査3,000〜4,500円前後9,000〜14,000円前後
鎮静剤使用2,000円

下部消化管内視鏡検査
(大腸カメラ検査)

当院の大腸カメラ検査の特徴

①腸への負担が少ない細径スコープと炭素ガス送気を使用
大腸カメラ検査は個人差はありますが、挿入の際に痛みがでることがあります。当院では腸への負担を可能な限り減らすため、痛みの出にくい細径スコープと、腸の張りが出にくい炭素ガス送気を使用しております。
②軸保持短縮法による挿入
大腸カメラ検査では、カメラによって腸が引き伸ばされる際に痛みが出ますが、挿入の方法を工夫することで痛みをおさえることが可能です。
当院では腸を伸ばさない「軸保持短縮法」での挿入を基本としております。腸の形や長さは個人差があるため、腸を伸ばさないと挿入できない症例もありますが、そのような症例においても圧迫や体位変換などを併用し、痛みが少ない検査を心掛けています。
③日帰りの大腸ポリープ切除が可能
当院は大腸ポリープの日帰り切除に対応しており、10mm以下のポリープは発見時にその場で切除します。出血リスクの高い大きなポリープなど、入院治療が必要となる病変を発見した際には、連携を図っている総合病院へ紹介いたします。
④希望に応じて鎮静剤を併用する苦痛をおさえた検査
過去の検査で疼痛や不快感の経験がある方に対しては、希望に応じて鎮静剤(ウトウトするお薬)を使用した検査を行います。患者様の年齢にあわせて適切な量の鎮静剤を静脈から注入することで、「眠っているのと同じ状態」で検査を受けていただけます。
※鎮静剤を使用する場合は、安全の観点から検査当日の運転を控えていただいております。徒歩もしくはご家族による送迎、公共交通機関をご利用のうえ、ご来院をお願いいたします。

大腸カメラ検査の重要性

大腸がんは近年患者数が増えており、2020年時点で日本人におけるがん罹患数の1位を大腸癌が占めております。また、死亡数においても大腸がんは男性で2位、女性で1位になるなど、今後の日本において大腸がんの早期発見・治療がより重要となります。

大腸がんやその前病変である大腸ポリープは、定期的な内視鏡検査を行うことで早期発見・早期治療が可能であり、大腸がんの予防においては、大腸カメラ検査が最も有効かつ確実な方法であるといえます。

腹痛や便秘、下痢、血便などの症状が出現した場合には、すでに病状が進行していることが多いです。大腸がんは40歳から年齢を重ねるにつれて増えることが分かっておりますので、40歳以上の方には、たとえ無症状であっても定期的な検査をおすすめいたします。また、過去に大腸がん・大腸ポリープを切除された方は、新たに病変が発生する可能性が高いため、定期的な内視鏡検査が必要です。

このような方は当院での大腸カメラ検査をおすすめします
  • 検診で便潜血陽性と診断された
  • 便に血が混じっている、紙に血がついた
  • 便秘もしくは下痢症状がある
  • 過去に大腸ポリープや大腸がんを経験したことがある
  • 大腸がんを患ったご家族がいる
  • 40歳以上で大腸カメラ検査を受けたことがない など
大腸カメラ検査で発見することができる病気

大腸カメラ検査では結腸、盲腸、終末回腸の病気を見つけることができます。

  • 大腸がん
  • 大腸ポリープ
  • 直腸カルチノイド
  • 虚血性腸炎
  • 潰瘍性大腸炎
  • クローン病
  • 大腸憩室
  • 細菌性腸炎
  • 痔核など

大腸内視鏡検査(大腸カメラ検査)の流れ

  1. ご予約

    当院の大腸カメラ検査は予約制となります。外来を受診いただき、診察後に予約と前処置、検査の説明を行っております。
    ※検査の際に、腸の蠕動を抑えるブスコパンという薬剤を使用すると、検査がスムーズに行えます。基礎疾患(心疾患や緑内障、前立腺肥大)がある方には使用できませんので、ご予約時に使用できるか判断いたします。
    ※抗血小板薬や抗凝固薬を服用している方は、検査日にあわせて休薬が必要な場合があります。事前に申しつけください。

  2. 検査前日

    前日は消化の悪いもの(脂肪の多い肉、海藻類、キノコ類、豆類など)を避け、消化の良いもの(うどん、おかゆ、豆腐など)をお召し上がりください。夜8時以降の食事は控え、飲水も水分のみを摂るようにしましょう。
    就寝前には、液体下剤を服用していただきます。

  3. 検査当日

    検査は14時からとなりますので朝食、昼食は摂らないでください。降圧剤、抗不整脈薬などのお薬は朝6時までに服用してください。糖尿病のお薬は朝は服用しないでください。
    説明時にお渡しする資料を参考に、朝からご自宅で2Lの下剤を服用していただきます。水分は水もしくは白湯にかぎり飲んでもらってもかまいません。下剤の服用中に腹痛や嘔気、嘔吐などの症状が出た際には、下剤の服用を一旦中止し、当クリニックにご連絡ください。
    ※鎮静剤を使用する場合は、安全の観点から検査当日の運転を控えていただいております。徒歩もしくはご家族による送迎、公共交通機関をご利用のうえ、ご来院ください。

  4. ご来院後の流れ

    受付
    受付に診察券、保険証、検査同意書をご提出ください。
    検査前
    検査用のパンツに履き替えた後、検査台に横になっていただきます。ブスコパンを使用する場合には、お尻に筋肉注射を行います。
    ※鎮静剤を使用する場合は、静脈注射用の血管確保と酸素投与、血圧・血中酸素測定を行います。
    検査
    大腸の中をくまなく観察します。病変を見つけた場合には、必要に応じて組織の一部を採取する生検、もしくはポリープ切除を行います。
    検査時間は20分~30分程度を見込んでおります。
    検査終了後
    検査終了後は、検査画像をお示ししながら検査結果をご説明いたします。なお、生検や切除したポリープの病理組織検査は、結果がわかるまでに1~2週間かかりますので、後日改めてご来院いただき結果を説明いたします。
    ※鎮静剤を使用した方は、リカバリールームで1時間ほど安静にしていただいてから、検査結果を説明いたします。
  5. ご帰宅後

    検査直後は炭酸ガスによりお腹が張っていますが、ガスは短時間で吸収されますのでご安心ください。
    ポリープを切除した場合、当日はシャワー浴のみとし、検査後1週間は激しい運動を避けてください。

大腸内視鏡検査(大腸カメラ検査)にかかる費用

検査費用は、前投薬の内容、生検やポリープ切除の有無で大きく異なります。大腸カメラ検査の場合は、健康保険3割の自己負担で7,500~30,000円程度かかることが多いです(大腸カメラ検査費用のみであり、別途診察料や処方料、鎮静剤使用料が加わります)。1割負担の方は、上記金額の1/3が目安となります。

※料金は消費税込みです。

検診項目1割負担3割負担
大腸カメラ検査(観察のみ)2,500円前後7,500円前後
大腸カメラ検査+病理組織検査3,000〜5,000円前後9,000〜15,000円前後
大腸カメラ検査+ポリープ切除7,000〜10,000円前後21,000〜30,000円前後
鎮静剤使用2,000円2,000円